このサイトでは、過去問の中から特に重要なポイント・覚えるべき要点を厳選してまとめています。
「全部は無理!」という方でも、ここを押さえれば合格が近づきます。

通勤中・スキマ時間の確認用にぜひ活用してください。
マイケル・ポーターの価値連鎖(Value Chain)
マイケル・ポーターは、経営学・戦略論の世界的権威で、企業が競争優位を築くための分析フレームワークとして 「価値連鎖(Value Chain)」 を提唱した。
価値連鎖とは、企業の活動を一連のプロセス(活動の鎖)としてとらえ、どの活動が価値を生み、競争優位に貢献しているかを分析する手法 。
- 各活動が どれだけ価値を生み出し、コストを発生させているか を分析することで、 無駄の排除、差別化、コスト優位の戦略立案が可能。
- 全体最適(部分最適でなく全体としての強み)を考えるのが重要。
- 価値連鎖の構成要素を、
①価値を生み出す「事業分野」
②価値を支える「機能分野」
に大別。FMは「機能分野」の1つとして位置づけられる。
FMの起源
| 年代 | 出来事・概要 |
|---|---|
| 1961年 FMの源流 | IDRC設立(@米国アトランタ) CREに関する調査研究団体 |
| 1979年 FMの起源(一般的) | FMI設立(@米国ミシガン大学) |
| 1980年 FMの起源(一見解) | IFMA 設立 |
- 米国におけるFMは、インハウスのファシリティマネージャーを主体に誕生し、その後アウトソーシングされるビジネスとして変化した。

米国において、FMはインハウスのファシリティマネージャーを主体に誕生し、その後アウトソーシングされるビジネスへと変化した。
日本のFM
- 日本のFMは、1983-84年頃、インテリジェントビル調査団や建築CAD調査団が、米国におけるFMの動きに着目し日本に紹介したことが始まり。
- 日本では1990年代前半のバブル崩壊をきっかけに、FMが知的資産性向上のためのオフィス改革の手法として、また経営資源の1つであるファシリティの管理手法として認知され、取り組まれるようになった。
- CFMJ(認定ファシリティマネジャー)は、「JFMA」「NOPA」「BELCA」の3団体が認定する民間資格として1997年に最初の試験が実施された。
| 年代 | 出来事・概要 |
|---|---|
| 1987年 | JFMA設立(日本ファシリティマネジメント協会) |
| 1994年 | 「ファシリティマネジメント・ガイドブック」発行 |
| 1997年 | 認定ファシリティマネジャー資格制度創設 |

認定ファシリティマネジャーは1997年生まれ!
2025年で28歳。
FMの課題
- 国内外の連結経営でのファシリティコスト削減と施設資産の活用により効率経営の貢献する。
- 短期的な財務効率だけでなく、ESGの要素を経営に取り込むことで、中長期のROE向上や企業価値向上につなげる。
ESG投資(ESG investment) とは、
投資先を選ぶ際に E(環境)、S(社会)、G(ガバナンス) の要素を重視し、
単なる財務的リターンだけでなく、持続可能性や社会的価値を考慮する投資のこと。
- 多様なプレイヤーの違いをプラス面として活用する。
- ダイバーシティマネジメントにおいて重要なのはプログラムではなくプロセスである。
※プログラムは一過性、形だけになりやすい。
※プロセスは組織の仕組みに組み込み、文化や風土を変える。
グローバルな経営環境下で不測の事態に対応する。
地球温暖化
- 1880年~2012年(132年間)に世界平均地上気温は0.85℃上昇。
- 2081年~2100年の世界平均気温は、1986年~2005年の平均気温を基準として、最大4.8℃上昇すると予測。(95年間で)
二酸化炭素の排出量
- 1位 中国
- 2位 アメリカ
- 3位 インド
- 4位 ロシア
- 5位 日本
- 6位 ドイツ
- 1位 産業部門 34%
- 2位 運輸部門 17.7%
- 3位 業務その他部門 17.4%
- 4位 家庭部門 15.9%
ファシリティのポートフォリオとは
ファシリティポートフォリオとは、
企業や組織が保有・利用する複数の施設・不動産(オフィス、工場、倉庫、店舗など)を
全体として俯瞰・管理する考え方 。
シナリオプランニングとは
未来の不確実性に備え、複数のシナリオを想定して施設戦略を柔軟に準備する手法 。
経営基盤
企業の主たる事業を経営資源のマネジメントを通じて支援する経営基盤は下記の4つ。
- 人事
- ICT
- 財務
- FM
FMが担うワークプレイスの知的生産性の向上
STEP1:業務効率の向上
STEP2:知的創造の促進
障害者差別解消法とバリアフリー法
- 2006年施行
- 前身の「ハートビル法」(1994年)と「交通バリアフリー法」(2000年)を統合
- 高齢者や障害者を含む全ての人が、
安全かつ円滑に移動し、施設・サービスを利用できる社会の実現 を目的とする。
✅ 具体的な内容
- 建築物のバリアフリー化
- 駅、店舗、公共施設、病院、学校などの段差解消、通路・出入口の幅員確保。
- 交通機関のバリアフリー化
- 鉄道、バス、航空機などの乗降設備・案内設備の整備。
- 市町村のマスタープラン作成
- 地域単位での「重点整備地区」の設定、バリアフリー化を進める計画作成。
- 正式名称:障害者を理由とする差別の解消の推進に関する法律
- 2016年施行、2024年改正法施行
- 障害を理由とする差別の解消を推進し、
障害者が障害のない人と同じように 社会の一員として自立し、共生できる社会 を実現する。
✅ 具体的な内容
- 不当な差別的取り扱いの禁止
- 障害を理由にサービスや機会を不当に制限・拒否することを禁止。
- 合理的配慮の提供
- 障害のある人が困難を感じる場面で、負担が過重でない範囲で必要な調整や対応を行う。
- 行政機関・事業者の責務
- 国・自治体・民間事業者それぞれが差別解消の推進に努める。
もともと(2016年施行時の障害者差別解消法では)
民間事業者に対する「合理的配慮の提供」は 努力義務(努力規定)だった。
しかし、2021年の法改正により:
👉 2024年4月1日からは、民間事業者にも合理的配慮の提供が義務化された。
つまり現在(2024年4月以降)は、民間事業者も行政機関と同じく合理的配慮を提供する義務がある。
ZEB
| 区分名 | 定義 |
|---|---|
| ZEB | 再エネを含めて一次エネルギー消費量を年間で正味ゼロにする建物 |
| Nearly ZEB | 再エネを含めて 75%以上削減 |
| ZEB Ready | 再エネを除いて 50%以上削減 |
| ZEB Oriented | ・ZEB Oriented の定義上の延床面積要件 → 2,000㎡以上 ・政策上、優先的にZEB Oriented化が求められる対象建築物 → 公共建築物で延床面積10,000㎡以上 |
グラスゴー気候合意
「グラスゴー気候合意」は、2021年11月に英国グラスゴーで開催された第26回 国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)で採択された国際合意。197カ国が参加し、パリ協定の1.5℃目標を実現するための具体的行動を加速させる枠組みとして位置付けられている。
グリーン購入法
グリーン購入法(正式名:国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律)は、環境に配慮した調達を推進し、持続可能な社会の構築を目的とした日本の法律。
- 2000年5月に法律制定、2001年4月に完全施行。
- 指定、更新の頻度は毎年。
- 物品だけではなく役務も該当する。
| 団体種別 | グリーン購入の義務 |
|---|---|
| 国の機関 | 義務(調達方針策定と実施) |
| 独立行政法人等 | 義務(基本的に国と同等の対応) |
| 地方公共団体 | 努力義務(実施を努力する) |
| 一部の民間団体 | 該当する場合は任意対応(例:補助金受給時の条件) |
循環型社会形成推進基本計画
- 循環型社会形成推進基本法(2000年制定)について、循環型社会形成推進基本計画が2003年に制定された。
- この法律に基づいて、国はおおむね5年ごとに 「循環型社会形成推進基本計画」 を策定・見直す義務がある。
第一次(2003年)、第二次(2008年)、第三次(2013年)、第四次(2018年)がこれまでに策定されている。
- 資源を効率的に利用し、廃棄物の発生抑制、再使用、再生利用を推進することを目的とする。
- 国、地方公共団体、事業者、国民それぞれに責務を規定。
- 「基本方針」「基本計画」を政府が策定する枠組みを定めた。
- 各分野の個別リサイクル法(容器包装リサイクル法、家電リサイクル法など)の総合的な上位法としての役割。
循環型社会に向けて
🌍 環境基本法(1993年制定)
- 目的:環境保全のための基本的な枠組みを定め、持続可能な社会を目指す。
- 内容:
- 環境の保全と創造、健康で文化的な生活の確保。
- 国・自治体・事業者・国民の責務を明記。
- 環境基本計画の策定、環境基準の設定。
- 特徴:公害対策基本法の後継。地球温暖化・廃棄物問題など幅広い環境課題に対応。
🔄 循環型社会形成推進基本法(2000年制定)
- 目的:資源の循環利用を進め、廃棄物の発生抑制・リサイクルを推進する。
- 内容:
- 廃棄物の発生抑制 → 再使用 → 再生利用 → 熱回収 → 適正処分の優先順位。
- 国・自治体・事業者・国民の役割を規定。
- 循環型社会形成推進基本計画の策定。
- 特徴:リサイクル関連の個別法の総合的な基本法。
🗑️ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(1970年制定、通称:廃掃法)
- 目的:生活環境の保全と公衆衛生の向上を目的とした廃棄物の適正処理。
- 内容:
- 一般廃棄物(家庭ごみ)と産業廃棄物の区分と責任。
- 排出者責任、処理業者の許可制、最終処分場の管理。
- 特徴:廃棄物処理のルールを具体的に定めた実務法。
2021年に国連に提出した日本のNDC(国が決定する貢献)
2030年度目標:
– 2013年度比で温室効果ガスを46%削減することを目指す。
– 野心的目標として、さらに50%削減を目指して挑戦を続ける旨表明
2050年目標:
– 日本は「2050年カーボンニュートラル」の達成を宣言しており、NDCはそれと整合した内容
🏠 住宅の品質確保の促進等に関する法律(1999年制定、通称:品確法)
- 目的:住宅の性能向上、消費者保護を図る。
- 内容:
- 住宅性能表示制度(耐震性、省エネ、劣化対策など)。
- 新築住宅の10年間瑕疵担保責任(雨漏り・構造耐力上の欠陥など)。
- 特徴:住宅の品質を客観的に示し、安心して住宅を購入・取得できる仕組み。
マネジメントシステム
マネジメントシステム規格(MSS: Management System Standards)に共通する構造は、HLS(High Level Structure)と呼ばれ、ISOによって定義されている。このHLSには、ISO 9001(品質)やISO 14001(環境)、ISO 41001(FM)など、さまざまなMSSで共通化された構成要素が存在する。。
| 番号 | 要素 | 内容 |
|---|---|---|
| 4 | 組織の状況 | 組織の内部・外部環境、利害関係者のニーズを分析し、マネジメントシステムの範囲を明確化 |
| 5 | リーダーシップ | トップマネジメントの関与、方針、役割責任の明確化 |
| 6 | 計画 | リスクと機会の特定、目的と達成計画の設定 |
| 7 | 支援 | 資源、力量、認識、コミュニケーション、文書管理など |
| 8 | 運用 | 実務的なプロセス管理、製品やサービスの提供、計画の実行 |
| 9 | パフォーマンス評価 | モニタリング、内部監査、マネジメントレビューを通じた評価 |
| 10 | 改善 | 不適合への対応、継続的改善の実施 |
日本工業規格と日本産業規格について
「日本工業規格(JIS:Japanese Industrial Standards)」と「日本産業規格」は、同じJISという略称であり、実質的に「名称が変更された」だけで中身は同一の規格体系。和名は「工業」→「産業」に変わったが、英語表記および略称(JIS)はそのまま継続使用。
ISO 31000(国際規格)・JIS Q 31000(日本産業規格)
概要:
- 企業や組織がリスクマネジメント(リスクの特定、分析、評価、対処、監視)を行うためのフレームワークと指針を提供。
- あらゆる業種・規模の組織で適用可能。
- マネジメントシステム(例:ISO 9001、ISO 14001など)と組み合わせて活用しやすい。
特徴:
- リスクの定義は「目的に対する不確かさの影響」。
- チャンス(機会)と脅威(危険)を両方含む広い概念。
- PDCA(計画・実行・確認・改善)サイクルと親和性あり。
🌍 EN 15221シリーズとは
- 正式名称:
EN 15221 — Facility Management(ファシリティマネジメント)に関する欧州規格 - 概要:
ファシリティマネジメント(FM)の定義、枠組み、プロセス、品質基準、パフォーマンス評価などを標準化するための欧州規格のシリーズです。 - 2007年リリース。その後展開していくFMの国際標準の前進となる。
ISO41000シリーズ
ファシリティマネジメント(FM)に関する国際標準規格のグループ。
企業・団体が施設(ビル・工場・オフィスなど)や資産の管理を効率的・効果的に行うための考え方、手順、用語、仕組みを標準化することで、品質向上・コスト削減・持続可能性の強化を目的としている。
| 規格番号 | 内容 | 認証対象 |
|---|---|---|
| ISO 41001 | FMマネジメントシステムの要求事項・手引き | 認証規格 |
| ISO 41011 | FM用語と定義(共通用語集) | 認証対象外(参考規格) |
| ISO 41012 | FMのソーシング・調達ガイドライン | 認証対象外(参考規格) |
ISO 41012では、ソーシング戦略の合意形成を単なる契約書作成ではなく、
✔ ステークホルダー間の信頼構築
✔ 戦略的パートナーシップ構築
✔ 持続可能で成果が出せるFM運営
の基盤として重視している。
✅ 関係者全員の「合意」なくして戦略の実行なし
✅ サービスレベル(SLA)と成果指標(KPI)の設定が重要
✅ コストだけでなく「価値」「品質」「リスク」も議論する
※SLAを評価するためのKPIが必要である!
- SLA = 約束ごと(目標・基準)
- KPI = 約束が守られているかを測るもの(評価指標)
例:
SLA → 空調は室温22~26℃を維持する
KPI → 室温逸脱回数を月1回以下にする
ISO 55001
ISO 55001は、アセットマネジメント(資産管理)の国際規格。
✅ 目的
組織が所有・管理する物理資産(施設、設備、インフラなど)の
- 効果的な運用
- リスク管理
- ライフサイクル全体の最適化
を実現するためのマネジメントシステムの要求事項を定めている。
✅ 主な特徴
- 資産の ライフサイクル管理(取得から廃棄まで)を重視
- ISOマネジメントシステム共通構造(Annex SL)に基づき、ISO 9001(品質)、ISO 14001(環境)など他の規格と統合しやすい
- リーダーシップ、リスクベースの考え方、パフォーマンス評価、継続的改善を要求
✅ 期待される効果
- 資産の価値最大化
- コスト削減(運用・維持管理費の最適化)
- リスクの低減(設備故障・事故の予防)
- ステークホルダー信頼の向上(規制、顧客、投資家対応)
✅ 適用対象例
- 公共インフラ(道路、橋、上下水道、エネルギー)
- 製造業の設備・工場
- 不動産管理、鉄道、電力会社など
ISO 22301
- セキュリティ及びレジリエンス — 事業継続マネジメントシステム — 要求事項
- 2012年制定、最新版は2019年版
- 災害、事故、サイバー攻撃、パンデミック、サプライチェーン途絶など、重大な中断リスクに備える
- 事業継続を可能にし、ステークホルダーの信頼を維持する
- リスク管理とレジリエンス強化を両立する
【まとめ】ISOシリーズ
🏢 ファシリティマネジメント系
- ISO 41001:ファシリティマネジメントマネジメントシステム
組織の支援インフラ(建物・サービス)の最適運営を目指す。 - ISO 41011:FMの用語・定義
ファシリティマネジメントの国際共通用語集。 - ISO 41012:FMのソーシングガイドライン
外部サービス提供者との戦略的合意形成の指針。

JISQ41001は、ISO41001を基に技術的内容および構成を変更することなく作成されている。
| 規格 | 発行年 | 備考 |
|---|---|---|
| ISO 41001 | 2018年4月 | 国際規格として初版発行 |
| JIS Q 41001:2019 | 2019年3月 | ISO 41001:2018 を翻訳採用(日本初版) |
| JIS Q 41001:2021 | 2021年 | 翻訳や関連規格整合を踏まえた改正版(内容は2019年版とほぼ同じ) |
🏗 資産・設備管理系
- ISO 55001:アセットマネジメント(資産管理)システム
設備・インフラの価値最大化・リスク最小化の仕組み。
💻 情報セキュリティ・IT系
- ISO/IEC 27001:情報セキュリティマネジメントシステム
機密性・完全性・可用性を守るための枠組み。 - ISO/IEC 20000:ITサービスマネジメントシステム
ITサービス提供の品質管理基準。
🚀 持続可能性・カーボン系
- ISO 50001:エネルギーマネジメントシステム
エネルギー使用効率の継続的改善を図る。 - ISO 14064:温室効果ガス(GHG)の算定・報告・検証
CO2排出量の管理・報告の基準。
FMに関する企業財務用語
✅ 総資産利益率(ROA, Return on Assets)
会社の総資産(借金含む全資産)がどれだけ利益を生んでいるかを示す指標。
※1会計期間にといて、資産に対してどれだけ利益が上げられたか。
→ 計算式:純利益 ÷ 総資産 × 100(%)
✅ 施設投資評価
新しい施設や設備に投資する際、費用対効果や回収可能性を評価すること。
※プロジェクト投資の最適化に活用される。
→ NPV(正味現在価値)やIRR(内部利益率)などの指標を使う。
✅ 施設資産評価
施設(建物・設備など)の価値を金額で評価すること。
→ 購入価格、再調達価格、減価償却後の簿価などで評価。
✅ 内部利益率法(IRR, Internal Rate of Return)
投資の収益率を計算し、資金コストやハードルレートと比較する手法。
※投資によってもたらされる年々のキャッシュフローを合計する現在価値と、投資額の現在価値が等しくなる割引率を求める投資評価手法。
→ NPVがゼロになる割引率を求める。
✅ 自己資本利益率(ROE, Return on Equity)
株主が出資した資本がどれだけ利益を生んだかを示す指標。
→ 計算式:純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)
✅ 資本的支出(CAPEX, Capital Expenditure)
設備投資や大型改修など、長期資産を取得・改善するための支出。
※1会計期間において、資産に対してどれだけ利益があげられたかを示す財務指標。
→ OPEX(運営費用)と対比される。

資本的支出はCAPEX、運営費用はOPEX。
✅ 正味現在価値法(NPV, Net Present Value)
将来のキャッシュフローを現在価値に割り引いて合計し、投資額を引いた金額。
→ プラスなら投資価値あり、マイナスなら見送り。
企業財務とFM
- FM部門はコストセンター。
- 企業が保有する資産の評価は従来は取得原価主義(購入時の価格で評価)だったが、現在の市場価値や再調達価格で評価するようになった。減損会計では、事業用資産について、帳簿価格を下回った場合に時価が適用される。
CRE
- Corporate Real Estate(コーポレート・リアル・エステート)
- 企業が事業用に保有・使用する不動産(事業用不動産)、およびそれを戦略的に管理・活用する考え方・活動
- 米国で生まれた用語。
- 多くの米国企業がCREの名称で、保有する不動産の活用や管理を行う部門を持っている。
- 米国におけるCREは、日本のFM標準業務の「FM戦略・計画」と「プロジェクト管理」が業務の中心となっている。
- 米国ではCRE部門をGRE部門に発展させる企業がすでにある。
- 日本では2006年頃からCREという用語がつかわれるようになった。
- 国土交通省発行のガイドラインでは、都市の中心部だけではなく、生活拠点に対し、都市の機能を集約する街づくりやコンパクトシティづくりが重要としている。
2014年に策定された「まちづくりのための公的不動産有効活用ガイドライン」は、地方公共団体が保有する不動産(PRE: Public Real Estate)を、まちづくりに効果的に活用するための指針を示すもの。このガイドラインは、人口減少や高齢化が進む社会において、持続可能な地域社会を実現するために、公的不動産の活用を戦略的に進めることを目的としている。
持続可能な都市を形成するためには、都市の中心部や生活拠点に、都市機能を集約するまちづくりが重要だと解説している。
PRE = Public Real Estate(公共不動産)
国や自治体などの公的機関が保有する不動産資産(庁舎・学校・公共施設・土地など)
ICT活用
- 現実世界にデジタル情報(画像・音・テキストなど)を重ねて表示する技術。
- 例:ポケモンGO、カメラを通して家具を部屋に配置して見せるアプリ。
- 専用ゴーグルなどを使って、完全にデジタルで作られた仮想空間に没入する技術。
- 例:VRゲーム、VR旅行体験、バーチャル会議室。
- 通信機能を持ち、インターネットに接続できる賢い機器。
- 例:スマートフォン、スマートウォッチ、スマートスピーカー、スマート家電。
FMのICT活用
✅ BIM(Building Information Modeling)
- 建物の3Dモデルに設計・施工・管理の情報を統合したデジタルデータ。
- 設計から運用・保守まで一元管理ができる。
- 建築BIM推進会議は、建築物の生産プロセスと維持管理における生産性向上を目的として、国土交通省が中心となり、学識経験者や関係団体と共に設置した会議体。
- BIMの活用を官民一体で推進し、建築確認におけるBIM活用や、BIMの標準ワークフロー策定など、具体的な活動を展開。
✅ BEMS(Building Energy Management System)
- 建物のエネルギー使用(電気・空調・照明など)を監視・制御・最適化するシステム。
✅ BAS(Building Automation System)
空調、照明、警備など建物の設備を自動制御し、省エネ・快適性を高めるシステム。
✅ CAFM(Computer Aided Facility Management)
施設管理業務(設備管理、スペース管理、保全計画など)をITで支援するシステム。
FMにおけるICTの活用では、建物の長寿命化や建築ストックの活用を目的とした施設データベースの整備と、その活用手段としてのCAFMの導入が知られている。
また、最近では設計、建築時の三次元データと属性情報を組み合わせたBIMの活用も始まっている。
✅ LCM(Life Cycle Management:ライフサイクルマネジメント)
施設や設備のライフサイクル全体(企画、設計、施工、運用、保守、廃棄)を通じて、コスト、性能、環境負荷を最適化する管理手法や概念。
FM(ファシリティマネジメント)では、長期修繕計画や資産の更新計画、ライフサイクルコスト(LCC)の最適化に活用される。

主に計画的な保全業務で活用される!
✅ CMMS(Computerized Maintenance Management System:コンピュータ化保全管理システム)
施設や設備の保全作業(点検、修理、交換など)に関するデータを一元管理するシステム。
作業履歴、予防保全計画、資産台帳、部品在庫管理、作業員の割当などを管理し、
保全業務の効率化、コスト管理、ダウンタイム低減を支援する。

維持保全業務で使用する!
| 項目 | CAFM | CMMS |
|---|---|---|
| 主な目的 | 施設全体の計画・運営 | 設備保全の効率化 |
| 管理対象 | 建物、スペース、人員、契約 | 設備・機器、保守作業 |
| 機能例 | 図面管理、スペース最適化、契約管理 | 点検計画、修理履歴、部品在庫 |
| 活用フェーズ | 戦略・企画〜運営全般 | 運営(特に保全) |
ファシリティの内部環境と外部環境
- 内部環境 … 施設の内部に関わる要素で、管理可能・制御可能なもの
- 外部環境 … 施設の外部にある要素で、管理できないが影響を受ける要因。
- 情報環境

一方、経営環境は「内部環境・外部環境」の2つ。
エンゲージメント
従業員が会社や仕事に対してどれだけ愛着や誇り、やる気を持って主体的に貢献しようとしているかを示す心理的な状態。

従業員の「組織に対する満足度調査」だけでは不十分。
上司への信頼・評価、仕事の意義・やりがい、同僚との関係性、成長機会や評価制度、職場環境(快適性・柔軟性)など。
日本における人口減少・グローバル化
- 日本は総人口が減少する中で、65歳以上の人口増加はしばらく続き、やがて減少に転じるが、高齢化率の上昇は続く。

- 日本における生産性(1人あたりのGDP)は、人口増加が停滞する1990年以降、伸び悩んでいる。

- 日本企業は現地尊重の姿勢があり、海外拠点で問題解決にあたる迅速さなどが評価される一方、
グローバルな資産マネジメントやガバナンスに弱いとされる。
企業の収益性向上とFMの役割
投資額を回収するまでにかかる期間を求める方法。収益が初期投資額を上回るまでの年数を計算し、投資の安全性やリスクを評価する。
現在価値を考慮しているか:
・考慮しない。
・現金収入を単純に加算して回収期間を計算するため、将来の現金の価値変化を無視している。
投資額に対する利益の割合(利益÷投資額)で評価する方法。年間利益を基準にして、投資効率を比較する。
現在価値を考慮しているか:
・考慮しない。
・会計上の利益をベースにしており、将来キャッシュフローの現在価値は含まれません。
将来得られるキャッシュフローを現在価値に割り引き、初期投資額を差し引いた正味の価値を求める方法。プラスであれば投資価値ありと判断される。
現在価値を考慮しているか:
・考慮する。
・割引率を使って将来キャッシュフローを現在価値に変換している。
NPVがゼロになる割引率(利回り)を求める方法です。IRRが資本コストより高ければ投資価値があるとされる。
現在価値を考慮しているか:
・考慮する。
・NPVの考え方に基づいており、将来キャッシュフローを現在価値に割り引いて計算します。

正味現在価値法と内部利益率法は、現在価値を考慮した手法。
健康経営
- 「健康経営」にかかわる顕彰制度を推進しているのは、経済産業省。

健康を“経営戦略”として位置づけ、企業の生産性や競争力向上につなげることが目的だから!
- 健康を保持・増進する行動を誘発することで、働く人の心身の調和と活力の向上を図り、一人ひとりがパフォーマンスを最大限に発揮できるオフィスを、健康経営オフィスという。

従業員の疾病予防に関する取り組みをするオフィスではない。
「従業員の健康管理を経営的な視点から考え、戦略的に実践すること。従業員の活力向上や生産性の向上をもたらし、結果的に企業の業績や企業価値を高める」
■ 目的:
- 健康経営に積極的な法人を「見える化」し、社会的に評価
- 健康投資を促進し、企業価値の向上と生産性向上を後押し
■ 対象:
- 大規模法人部門(ホワイト500)
- 中小規模法人部門(ブライト500)
■ 主な評価項目:
- 経営理念・方針
- 組織体制
- 制度・施策実行
- 評価・改善
- 法令順守

経営理念や方針に位置づけられているか、組織体制が構築されているかなど、5項目で評価される。
- 認証制度として、米国で人の健康とウェルビーイングをサポートする”建築や街区”の環境を評価するWELL認証が2014年から開始され、2020年に最新版が発表された。
WELL認証は当初、オフィスビルなどの「建物単体」を対象にしていたが、現在では複数の建物や公共空間を含む「街区(District)」レベルでも認証を受けることが可能。
これにより、都市開発や再開発のような大規模プロジェクトでも、街全体での健康促進とウェルビーイングの実現が評価されるようになっている。
- 日本では、一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構(IBEC)が、
CASBEEウェルネスオフィス評価認証を2019年から開始している。
従来のCASBEE(建築環境総合性能評価システム)は、環境性能(省エネ・環境負荷低減)を重視していたが、ウェルネスオフィス版では以下のような「人」中心の価値に焦点を当てている。
- 身体的健康(空気質、温熱環境、照明環境 など)
- 精神的健康(ストレス軽減、快適性 など)
- 社会的健康(コミュニケーション、安心・安全性 など)
- ウェルネスオフィス認証
- スマートウェルネスオフィス認証
1. 「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」(改正建築物省エネ法)
① 法律名の変更と再エネ利用制度の導入
- 法律の題名に「等」が加えられ、「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」と改められた。
- 再生可能エネルギーを活用しやすい地域制度(建築物再生可能エネルギー利用促進地域)が新設され、市町村ごとに再エネ利用を促進するための計画立案やインセンティブが組めるようになった。
② 省エネ性能表示制度の導入(表示義務)
- 住宅やビルを販売・賃貸する業者には、省エネ性能ラベルの表示が義務化(ただし、勧告・公表の措置を除けば努力義務の側面)
- このラベルには、省エネ性能等級や星評価、光熱費の目安などが掲載され、広告やパンフレットに掲載される必要がある。
③ すべての建築物への省エネ基準適合義務の拡大
- 2025年4月1日以降に工事に着手するすべての建築物(新築・増改築)に、省エネ基準適合が義務化さた(住宅を含む)
- 増改築の場合は“増改築部分のみ”の適合でよく、既存部分との分離が可能に。
④ 非住宅(大規模建築物)の省エネ基準強化
- 延床面積2,000㎡以上の大規模非住宅について、一次エネルギー消費量指標(BEI)が15~25%向上(強化)された。
⑤ 届出義務・説明義務・表示認定制度の廃止
- これまで存在した省エネ計画の届出義務や説明義務、および省エネ性能の認定制度が廃止された。
⑥ 省エネ適合性判定(適判)の義務化
- 省エネ基準への適合を確認するための「適判」が確認申請に先だって必須になった。適合通知がなければ確認済証が交付されない。

これらの改正は、2050年カーボンニュートラルの達成や2030年度の温室効果ガス削減目標(46%)を見据えた強化策。
SDGs
- SDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)は、2001年に策定された「MDGs(ミレニアム開発目標:Millennium Development Goals)」の後継。
- 国連目標として17のゴール、169のターゲット、232の指標から構成されている。
- その後、SDGs達成への進捗が不十分なことから、SDGサミットが開催され、2030年までを「行動の10年」として取り組みを拡大、加速されることが宣言された。
- 国連サミットで採択された。
| 項目 | MDGs | SDGs |
|---|---|---|
| 期間 | 2000〜2015年 | 2016〜2030年 |
| 目標数 | 8 | 17 |
| 対象 | 主に途上国(先進国は支援側) | すべての国 |
| 分野 | 貧困・教育・保健・環境 | 経済・社会・環境・平和など広範 |
| 制定背景 | 途上国の開発支援強化 | 持続可能な社会の構築 |
FMの国際標準化
- 日本では日本産業標準調査会(JISC)が代表機関としてISOに加盟している。
- JISCは経済産業省に設置されている審議会。JISCが原案を審議し、最終的に経済産業大臣が制定。
- ISO41000シリーズは欧州FM基準を基に作られ、グローバルなFMビジネスを提供する企業に対して有益な情報を提供している。
- ISO41012では、サービスレベルは品質の視点で確定する。仕様発注ではない。
- ISO41012は、ファシリティマネジメントにおける「調達ガイドライン」に関する国際規格であり、インソーシングする業務もアウトソーシングする業務も、すべて同一のSLAとKPIを利用するとしている。
- ISO41001はFMマネジメントシステムの認証規格で、MSSの共通基本構造であるHLSで作成されている。
MSS…マネジメントシステム規格。ISO 41001はFMに特化したMSS。
HSL…すべてのMSSが共通して持つ章構成・用語・定義の“共通フォーマット”のこと。10章構成で、「目的」や「方針」、「リスク対応」などの管理項目を統一的に配置している。
- ISO 55000シリーズは、「アセットマネジメント(資産管理)」のための国際規格であり、対象となるのは「あらゆる種類の資産」。
- アウトソーシングは国際的には、独立したFMサービス専門会社に委託することをいう。
- 子会社がFMサービスを親会社に提供するという日本の委託形式は、アウトソーシングとはみなされない。
財務の評価指標
- 資産 50億円
- 負債 20億円
- 純資産 30億円
- 税引後純利益 0.4億円
- 自己資本比率 → 資本金30億円 / 資産50億円 = 60%
- 自己資本利益率(ROE) → 0.4億円 / 純資産30億円 = 13%
- 総資産利益率(ROA) → 0.4億円 / 資産50億円 = 8%
- 貸借対照表の固定資産には、資産除去債務が含まれる。
資産除去債務…将来、使用中の資産を除去・原状回復する義務がある場合に、あらかじめその費用を見積もって負債として計上する会計上の処理のこと
BPO
BPO(Business Process Outsourcing)とは、企業の業務プロセスの一部を外部の専門業者に委託すること。
- アウトソーシングは業務委託全般を指す広い概念
- BPOは特に「業務プロセス単位」で長期的・包括的に委託する点が特徴
オフィス
定義・目的:
未来志向の対話・共創の場として設けられるオープンなスペース。主に企業や行政がイノベーション創出や課題解決を目的に設置。
FM視点のポイント:
- 柔軟なレイアウトと可動家具を活用した空間設計。
- 多様な関係者の一時的な参加を想定した設計(ICT設備、外部開放性)。
- 創造性・対話の促進に重点を置いた環境(照明、色彩、ホワイトボード等)。
定義・目的:
個人や異なる組織に属する人が共用空間で独立して業務を行いながら、ゆるやかな交流・協働も可能とするワークプレイス。
FM視点のポイント:
- オープンスペース+個別ブース等、利用者ニーズに応じたゾーニングが必要。
- 高頻度の入退室・多様な利用者に対応するため、セキュリティや受付機能も工夫。
- ネットワークインフラや共用設備の快適性が利用満足度を左右する。
定義・目的:
本社以外の地域に分散配置されたオフィス。社員の通勤負担軽減やBCP対策、地域分散型勤務の一環として導入される。
FM視点のポイント:
- 働きやすさ・安全性を本社と同等に確保(環境性能・セキュリティ・ICT等)。
- 拠点間の連携・情報共有をスムーズに行える設計(クラウド・通信インフラ)。
- 利用頻度や規模に応じた柔軟なスペース管理(シェアオフィス化の検討も含む)。
- オープンイノベーション(Open Innovation)とは、企業や組織が自社だけでなく、外部(他企業、大学、研究機関、顧客、スタートアップなど)との連携を通じて、技術やアイデアを活用・共有しながらイノベーションを加速させる考え方。
- アクティビティセッティングとは、様々な仕事に対応できるよう、多様なスペースと機能、サービスを装備するワークプレイスのシステム。
- ユニバーサルプランとは、オフィスレイアウトにおいて個人の席の什器や備品を標準化することで、組織や人の変動にフレキシブルに対応する考え方。
改正地球温暖化対策推進法
改正地球温暖化対策推進法(正式名称:地球温暖化対策の推進に関する法律)は、日本の気候変動対策の基本法として、気候変動に対応するための国・地方・事業者・国民の責務を定めた法律。
「2050年カーボンニュートラル宣言」を基本理念として位置づけている。
「2050年カーボンニュートラル宣言」とは、日本政府が2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする(カーボンニュートラル)ことを目指すと公式に表明した国家目標。
「実質ゼロ」とは、温室効果ガスの「排出量」と「吸収量・除去量」がプラスマイナスゼロの状態を指す。つまり、排出を完全にゼロにするのではなく、「出した分を同じだけ吸収・無害化する」ことによって、地球全体としての温室効果ガスの増加を防ぐという考え方。
社会貢献
「レジリエンス認証」とは、内閣官房国土強靱化推進室が定める「国土強靭化貢献団体の認証に関するガイドライン」に基づき、事業継続(BCP:Business Continuity Plan)に積極的に取り組む企業や団体を対象に、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が第三者認証を行う制度。
「自助」(自社のBCP)と「共助」(地域・社会への貢献活動)の両面を評価する認証制度となっている。
外部からのショックや困難(災害・事故・変化など)に対して、しなやかに対応し、元の状態に回復したり、逆にそこからさらに強くなれる力。
- 近年ではCSRに災害時における避難場所提供などのBCP関連要素も加わっている。

つまりBCPはCSRの企業活動に含まれる。
- BCPを作成する際は、サプライチェーンのネットワークまでを含めて組織体制を構築する。
- BCPや防災計画には、各種災害保険によるリスク移転も含まれる。
CSV(Creating Shared Value/共有価値の創造)とは、企業が自社の競争力を高めながら、同時に社会課題の解決にも貢献するという、「経済価値」と「社会価値」の両立を目指す経営モデル。
| 観点 | CSV | CSR |
|---|---|---|
| 目的 | 経済価値と社会価値の同時創造 | 社会的責任の遂行(リスク回避・信頼構築) |
| 手段 | 本業・事業活動そのもの | 寄付、ボランティア、法令遵守 |
| 戦略性 | 高い(企業戦略と直結) | 戦略との連携は薄いこともある |
国内クレジット制度・J-クレジット制度
国内クレジット制度は、中小企業などの温室効果ガス削減努力を、他の企業(主に大企業)がクレジットとして購入する仕組みで、自社だけでなく他者の削減努力を活用して排出削減目標を達成できるようにする制度。
この制度は2013年に「J-クレジット制度」へ統合され、現在では「J-クレジット制度」が事実上の後継となっている。
| 制度名 | 概要 |
|---|---|
| 国内クレジット制度 | 中小企業の削減を大企業が購入可能(2008〜2012) |
| J-クレジット制度 | 国が一元的に認証、再エネ導入も対象、自治体等も参加可 |
BPR
Business Process Reengineering(BPR:業務プロセス改革)とは、企業や組織が業務の流れ(プロセス)を抜本的に見直し、業績やサービス品質を劇的に向上させる手法。一般的なステップは下記の通り。
- 検討
- 分析
- 設計
- 実施
- モニタリング
DX
DX(デジタルトランスフォーメーション)の概念は、単なるITの導入ではなく、デジタル技術によって、ビジネスや組織、社会のあり方を根本から変革すること。
廃棄物処理法
廃掃法は、家庭・事業活動から排出される「一般廃棄物」「産業廃棄物」の適正処理を定め、生活環境の保全や公衆衛生の向上を目的とする法律。1970年に制定され、廃棄物処理の基本枠組みを定めている。
- 廃棄物の不正処理への対応強化
- テレビやカメラなど「有害使用済機器」として制度化された
- リユース品はこの枠外に扱われ、適正な中古品として流通する場合は規制対象外
- これら有害使用済機器を「保管・処分」する事業者には、都道府県への届出義務と処理基準の遵守義務が課せられ、違反時には行政処分の対象となる

リユース品は、まだ使用可能で市場価値があり、
「不要物」ではなく「商品」や「資源」として扱えるため、法律の廃棄物定義から外れる。

適正なリユースは直接的に義務付けているわけではない。
労働契約法
労働契約法において、労働者の安全への配慮義務は、第5条「安全への配慮」として明確に規定されている。
📘 労働契約法 第5条(安全への配慮)
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命・身体等の安全を確保しつつ労務を提供できるよう必要な配慮をするものとする。

労働者の安全への配慮義務が記載されているのは労働契約法!
建築物衛生法
建築物衛生法(正式名称:建築物における衛生的環境の確保に関する法律)は、ビルなどの建築物において、人が快適かつ健康的に過ごすための環境(空気、水、清掃など)を確保することを目的とした法律。
✅ 一定の規模以上の建築物(特定建築物)
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 用途 | 多数の人が使用する建築物(事務所、百貨店、学校、図書館、興行場など) |
| 床面積 | 延べ面積 3,000㎡以上(学校は 8,000㎡以上)の建築物 |
管理義務の過剰負担:小規模な店舗や事務所にも高額な測定・清掃義務が課される
行政の監督限界:保健所や自治体が全施設を監督するのは現実的でない
効果の分散:重点監視すべき高リスク施設に対する行政資源が薄まる
FMのレベルと実施段階
- 全ファシリティの統括的で最適な在り方を求める戦略・計画レベルをいう。
- 経営トップや経営戦略とも連携しており、全社的な影響力が大きい。
- 戦略的な視点が必要である。
- 経営戦略とFMが連携した全社的な取り組み。
- 全ての施設が対象となり、全体最適を追求。
- 「FM戦略・計画」「プロジェクト管理」「運営維持」「評価」「改善」など、標準業務体系が確立。
- PDCAサイクルを回して継続的に改善を実施。
- 計画に基づいたプロジェクトの実施、維持管理及び評価を通じて、ファシリティの効率化、低コスト化、品質の適正化を追求し、改善を図るなどのFM業務管理レベルをいう。
- 個々の事業と連携し、適切な管理手法が求められる。
- 実戦的なFMレベルである。
- 事業部門や子会社単位で行う個別最適のFM。
- FM戦略や計画が策定され、基本計画や長期修繕計画も途上。
- 施設利用状況の把握や需給計画の立案が可能。
- 品質・財務・供給の各目標が設定され、標準や規程も整備されつつある。
- 日常のファシリティの運営管理の業務レベルをいう。
- ファシリティの現場で展開する日常業務が該当する。
- 運営維持の合理化、計画化、定量化を目指す実務レベルである。
- 体系的なFM業務はまだ行われていない。
- 主に施設別の現状維持や日常的な運営維持が中心。
- コスト把握は施設単位で部分的(賃借料、水道光熱費など)。
- 快適性や機能性を現状維持するレベル。
- 導入段階:現状維持が中心。
- 部分的FM:部門単位でFMを実施し、計画や標準が整備され始める。
- 統括的FM:経営と連携し、全社的なFMを展開。
既存建物の長寿命化
- 国土交通省は、官庁施設(合同庁舎など国家機関の建築物)の老朽化対策において、現状の平均使用年数が約40年であるのに対し、計画的な長寿命化改修を進めることで、平均使用年数を約65年程度に延ばすことを目標としている。

官庁施設の使用年数を40年から65年に!
| 種類 | 定義 |
|---|---|
| 物理的耐用年数 | 構造体が物理的に使用可能な期間 |
| 経済的耐用年数 | 維持修繕コストと建替えコストの比較で合理性がある期間 |
| 機能的耐用年数 | 機能・性能が社会ニーズや法規制に合致する期間 |
| 法定耐用年数 | 税法上、減価償却に用いる期間 |
ファシリティの安全性
1981年6月の新耐震基準施行以前に建てられた建物(旧耐震)は、大地震で倒壊の危険性が高い。
そのため「既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準」(日本建築防災協会)が定められ、
一次診断・二次診断・三次診断の段階的精度で安全性を評価する仕組みが作られた。
| 区分 | 精度 | 方法 | 適用対象 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 一次診断 | 簡易 | 壁量・柱量から計算 | 学校・中小建築物 | 低コスト・短期間 |
| 二次診断 | 中精度 | 静的解析(断面・配筋考慮) | 公共施設・オフィス | 補強計画の基礎 |
| 三次診断 | 高精度 | 動的解析(非線形考慮) | 大規模・重要施設 | 信頼性高・高コスト |
官庁施設の総合耐震・対津波計画基準
| 用途区分 | 内容 | 重要度係数 |
|---|---|---|
| Ⅰ類 | 災害時に機能継続が必要な拠点施設(例:災害対策本部) | 1.50 |
| Ⅱ類 | 機能停止を避ける必要があるが、Ⅰ類ほどではない施設 | 1.25 |
| Ⅲ類 | 一般的施設。人命安全は確保されるが、機能停止は許容 | 1.00 |
補正後耐震性能 β = 実耐震性能 α ÷ 重要度係数
α(実耐震性能):構造体などがもつ本来の耐震性能
β(補正後耐震性能):重要性を考慮した実際の評価値
施設関連の法規
- 建築士法における設計図書への押印は、2021年9月1日のデジタル社会形成整備法施行により、原則として不要となった。ただし、建築士法20条1項に基づく「記名」は引き続き必要。
- 障がい者の法定雇用達成企業の割合は46.0%となっている。 2024年度の法定雇用率未達成企業は63,364社あり、そのうち64.1%は不足数が0.5人または1人と、あと少しで法定雇用率を達成できる状況である。
- 12条点検は建築基準法で定められた、特定建築物やその設備の安全性を確保するための定期的な点検のこと。対象となるのは、病院やホテル、デパート、学校など、不特定多数の人が利用する建物や、昇降機、防火設備、建築設備(換気、排煙、非常用照明など)。点検は、一級建築士などの有資格者が行い、結果を特定行政庁に報告する義務がある。
- 改正大気汚染防止法における石綿(アスベスト)の規制対象は、全ての石綿含有建材に拡大された。
FMのねらい
- FMの目的は、経営資源としてのファシリティを有効活用し、運用することにより、経営効率を向上させることである。
- ファシリティの利用者と顧客に対するFMの目的は、利用者の満足度と生産性を向上させること、そして顧客の満足度を高めて業績に貢献することである。
- そのために、利用者に対しては、ビジネスに必要かつ快適なファシリティを提供するとともに、顧客に対してはニーズに合った質の高いファシリティサービスを提供することが求められる。
- 同時に、地域との調和、地球環境保全への寄与など、社会への貢献に向かって努力することもFMの大きな目的である。
秘密鍵暗号方式と公開鍵暗号方式
| 項目 | 秘密鍵暗号方式(共通鍵暗号) | 公開鍵暗号方式(非対称鍵暗号) |
|---|---|---|
| 鍵の種類 | 暗号化と復号に同じ「共通鍵」を使用 | 暗号化と復号に異なる「公開鍵」と「秘密鍵」を使用 |
| 鍵の共有方法 | あらかじめ安全な経路で相手と共有する必要がある | 公開鍵は誰でも入手可能、秘密鍵は本人のみ保持 |
| セキュリティ上の課題 | 鍵の配送・漏洩リスク | 計算量は多いが、鍵配送は容易 |
| 処理速度 | 高速(大量データ通信向き) | 低速(計算が複雑) |
| 用途 | データ通信の暗号化、ファイル暗号化など | 鍵交換、認証、デジタル署名など |
| 代表例 | AES、DES | RSA、ECC、ElGamal |

両方に同一のカギを使用する方式を秘密鍵暗号方式という。
省エネ関連設備
- Low-eガラス(Low Emissivity Glass) とは、「低放射ガラス」とも呼ばれ、ガラス表面に特殊な金属酸化物などの薄膜をコーティングしたガラス。このコーティングにより、断熱性能や遮熱性能が高まる。
- 「複層ガラス」とは、2枚以上のガラス板を空気層またはガス層を挟んで組み合わせたガラスのこと。断熱性が向上する。
- 「ハイブリッド空調」とは、異なる種類の空調システムを組み合わせて、効率的に冷暖房や換気を行う仕組み。(例:自然換気や機械換気との組み合わせ)
計画的な保全
- 「登記済証(とうきずみしょう)」とは、不動産登記の申請が完了したことを証明する書面のこと。
- 不動産の所有者が正当であることを証明するためのものであり、不動産を売却するときや担保に入れるときに必要となる。
- 登記済証(=旧・権利証)は 再発行できない。理由は、不動産の権利に関わる極めて重要な書類であり、二重発行によるトラブルや不正利用を防ぐため。
- ただし、なくても手続きは可能で、司法書士に依頼するのが一般的。
環境保護
- PCBの回収・処理は 最も遅くても2027年3月末までに完了することが目標。
- 「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」に基づき設定されているもので、国際的な条約(ストックホルム条約)によるPCB廃絶の方針とも連動。
FCI(残存不具合率)
- FCI = 残存不具合額 / 施設の複成価格
- 値が大きいほど劣化が進んでいる施設を意味する。
- PI(Performance Index:性能指標)は施設や設備が、要求される性能をどの程度満たしているかを表す指標。
- 建物の「使いやすさ・性能レベル」を測る。
- 保全改良費はPIに含む。
- NI(Needs Index:ニーズ指標)はFCI と PI を合わせた総合指標。
- 建替えや大規模改修の判断基準。
FCI = 「壊れ具合」
PI = 「使い勝手・性能」
NI = 「壊れ具合+使い勝手」から見た 総合評価
NI = FCI + PI
FMの財務
- 従来日本では、企業の保有する資産の評価は、取得原価主義が原則であったが、新会計基準の減損会計では、事業用資産について時価が帳簿価格を下回った場合に時価評価が適用される。
- 施設投資評価法には、時間の経過に伴う現金価値の変動を考慮するものとしないものがあり、前者を総称してDCF法と呼ぶ。
- DFC法とは、将来得られるキャッシュフロー(現金収入)を現在価値に割り引いて評価。
- その代表的な評価方法が、正味現在価値法と内部利益率法であり、内部利益率法で算定された利益率は、ハードルレートと比較検討され、投資の是非の判定に利用される。
正味現在価値法(NPV)
→ 将来キャッシュフローの現在価値から初期投資額を引く
→ 正の値なら「投資すべき」
内部収益率法(IRR)
→ NPVがゼロになる割引率を計算し、ハードルレートと比較
(ハードルレート:企業が投資判断を行う際に使う「最低限クリアすべき利回り(収益率)」)
FMのプロジェクト管理
- FM戦略に基づいてファシリティを計画する際、いかに条件設定をするかはファシリティマネジャーの重要な役割である。
- 特に、プロジェクトを左右する具体的な要件は、最初の方向づけであるブリーフィングで決まるといってよい。

- このプロセスでは、要求条件と制約条件およびそのプロジェクトの周辺条件を、設計者に明確に伝えるための文書を発注者の責任で作成する。
- 日本では、建築の企画・計画段階においてこのような文書を作成する取組みは、十分には定着していない。
不動産の取得
- 建築・不動産・FM領域における「コンバージェンス」とは、日本会計基準とIFRSとのギャップを埋める調整のこと。
FMのサービス業務
- シェアードサービスとは企業グループ内で共通する業務や機能を一か所に集約し、全社的に共有する仕組み。
PRE
- 地方自治体(都道府県・市区町村)の財政運営を健全に保つために制定された法律。
- 地方自治体の財政破綻を未然に防ぎ、住民サービスを持続可能にするために、
財政状況の見える化と早期是正を図る。 - 各自治体は、毎年4つの財政指標をチェックし、議会に報告・公表することが義務付けられています。
| 指標名 | 内容 |
|---|---|
| 実質赤字比率 | 一般会計などでの赤字の割合 |
| 連結実質赤字比率 | 特別会計・公営企業会計も含めた赤字の割合 |
| 実質公債費比率 | 借金返済にどれくらい財源が使われているか |
| 将来負担比率 | 将来的に返済すべき負債の割合(今後のリスク) |
- 「新地方公会計制度」において採用されている基準モデル(=「統一的な基準」)では、
以下の4つの財務書類の作成が求められている。
| 財務書類名 | 内容・役割 |
|---|---|
| ① 貸借対照表(B/S) | 資産・負債・純資産の状況を示す |
| ② 行政コスト計算書 | 行政サービスの提供にかかるコストを示す(損益計算書に相当) |
| ③ 純資産変動計算書 | 純資産(資本)がどう変動したかを示す |
| ④ 資金収支計算書 | お金(資金)の流れ(収入・支出)を示す |
地球環境問題
| 名称 | 実施年 | 内容 |
|---|---|---|
| 人間環境宣言(ストックホルム宣言) | 1972年 | 国連人間環境会議(ストックホルム)で採択。人間と環境の調和を目指し、環境保全が経済開発と両立すべきと明示。 |
| モントリオール議定書 | 1987年 | オゾン層を破壊する物質(CFCなど)の段階的削減・廃止を目的とした国際的取り決め。→フロン規制 |
| 国連気候変動枠組み条約(UNFCCC) | 1992年 | 地球温暖化への対応を目的に、「地球サミット」で採択。温室効果ガスの濃度安定化を目指す。後に京都議定書やパリ協定が採択される。 |
| 持続可能な開発目標(SDGs) | 2015年 | 「2030アジェンダ」として国連で採択。貧困、教育、気候変動など17の目標と169のターゲットを設定し、2030年までの達成を目指す国際的枠組み。 |
- 二酸化炭素(CO₂)
- メタン(CH₄)
- 一酸化二窒素(N₂O)
- ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)
- パーフルオロカーボン類(PFCs)
- 六フッ化硫黄(SF₆)
- 三フッ化窒素(NF₃) ←2012年追加
経営戦略
経営戦略は「ミッション(使命)、ビジョン(将来像)、ドメイン(事業領域)」が前提となる。
- ミッション(Mission) … 企業の存在意義や使命。「なぜこの企業が存在するのか」を示す。
- ビジョン(Vision) … 将来像や到達目標。10年後・20年後にどうありたいかを明確化。
- ドメイン(Domain) … 事業領域。「どの市場・顧客・技術に注力するか」を定義する。
